こんにちは、絵描きママのalpapa(@mamaschool)です。
色が育てる子どもの心とは?
赤ちゃんはいつから色を認識し、
幼児期に関わる色は子供にどう影響するのかを紹介しています。
赤ちゃんへの知育なら、まずは『色』がオススメです。
さっそく子どもの色彩環境を整えて、多くの色に触れさせてあげましょう。
目次
赤ちゃんはいつから色を識別できる?
生まれたばかりの赤ちゃんは、
白黒がぼんやり見える程度ですが、4ヶ月くらいからいろんな色の認識できるようになり、6ヶ月には立体感・距離感もついてきます。
そして個人差はありますが、
1歳半くらいには10〜20色ほどを識別して言えるようになります。
うちの子も1歳半には15色ほど言うようになり、
「これ何色?」
『みじゅいろー』
「これは?」
『こん』
と、『青・水色・紺色』などの同色の差もしっかり区別してママに教えてくれてました。
色の違いがわかるのは早いですが、
視覚はまだ未発達で、ものの輪郭はぼやけており、大人レベルの視力(1.0)になるのは6歳ごろです。
幼児は色はわかるけど、
形はわかりづらいので「ひらがな」などを教える時は、大きくはっきり書いてあげてくださいね。
色が赤ちゃんへ与える影響とは?知育は色から
なんとなく色って大事って聞くけど、どうして?
なんだかんだで、あんまり子供の成長に関係ない気がするなぁ。
そんなママの疑問に結論からお答えします。
すごく関係あるので
3歳までにたくさんの色に触れさせてあげましょう!
幼児指導の基礎概念において、
トップにくるのは「色」です。
知育をするにあたり、
何からやればいいか迷ったらまず「色」から始めてください。
幼児期の色の経験は、
主に以下のことに影響が濃く出ます。
- 色彩感覚が育つ。
- 感性が磨かれる、豊かに育つ。
- 多面的な視野が育つ。
- 《脳が刺激をうけて活性化》
【知育とは何?】意味と内容をわかりやすく説明|幼児の知育ブログ
幼児期の色の影響1《色彩感覚が育つ》
まず色彩感覚ですが、色彩感覚とは
「色を感じ取る能力」「色を使いこなす能力」です。
例えば、多くある色の中で
「どれが一番濃い?」とか「一つだけ違う色あるのわかる?」といった微妙な色の違いを感じ取れたり、それらを使いこなす能力です。
ただ色の名前を教えるだけでなく、
色を見ながら言葉がけで、
「同じ青でも空とクレヨンの青は違うね」
「春の新緑がキレイだね、夏になると同じ葉っぱが濃くなるよね」
と、色について語りかけてあげてください。
幼児期の色の影響2《感性が豊かになる》
また色彩感覚が育つと、
感性も豊かになります。
季節や温度によって変わる空の色を感じたり、
この色ならあの服にピッタリだとイメージできたり、
自分の感覚を色で表現する、という能力が育ちます。
感性の豊かさというのは、
その人の人間性も生活も豊かにするものです。
幼児が見る「色」は人としての深い部分にゆっくり影響していきます。
色を教えるのに絵本を使うのも◎です↓
美しい絵本・絵が綺麗な絵本【子供に読み聞かせたいオススメ絵本】
幼児期の色の影響3《多面的な視野が育つ》
続いて、
「多面的な視野が育つ」ことについて
幼児期に多くの色を見て育った子は、
物の微妙な違いを観察することが得意です。
例えば、
小学生1~2年の子に「空を描いて」というと、多くの子は青一色で塗りつぶしたりしますが、幼児期の色の経験が豊富な子は、グラデーションをつけたり、雲や虹や鳥を付け足したり、あれこれアレンジします。
つまり、
想像して物事を多面的に見ることができるのですね。
ものごとを多面的に見る能力は、
生きていく上で大きな助けになります。
問題を解決するにも、別の道を探すのも、相手の気持ちを汲めるのも、あらゆる方向から物事を洞察する力があってこそです。
最初に『3歳まで』とお伝えしましたが、3歳までの心の構造は大人とは状態が違い、赤ちゃんが見たり聞いたりした事が深く内面に刷り込まれる仕組みになっています。
詳しくはこちら↓
子供の性格はいつ決まる?人格を形成する0~6歳の環境と親の言葉
幼児期の色の影響4《脳が刺激をうけて活性化》
そして、最も注目したい
「脳が刺激をうけて活性化」について
幼児期は脳に刺激が必要な時期で、
とりわけ色からの刺激は重要です。
人間は五感によって世の中を知覚していますが、
その中の80%以上が『視覚情報』と言われています。
人が受ける情報のほどんどは「視覚」から
そして視覚情報の大部分を占めるのが『色』です。
赤ちゃん〜幼児にとって
多くの色を見ることは、
脳が多くの情報と刺激を受けるということ。
そして、脳は刺激を受けるほどよく活性化し発達します。
「色」にはそれぞれ異なった刺激があり、
多くの色を見るほど、あらゆる刺激を受けます。
そのため、
脳の発達とともに認識できる色が増えていきます。
また、脳というのは、
刺激を得て何かひとつの特性や能力が伸びると、それと直接関係しない部分の能力まで伸びるという性質があります。
したがって、
生後2ヶ月から取り組める『色の知育』は、
効率よく脳を発達させてくれるのです。
赤ちゃん&幼児が受ける、色による刺激とは?
色による刺激といいますが、
そもそも「色」って何?
と考えてみると、
色というのはそこにあるものではなく、
そこにあるものに脳が色をぬったものです。
リンゴが赤く見えるのは、
リンゴに光が当たる→光の波長が反射して目に届く→その光を網膜の視細胞が受け取る→視細胞が脳に信号を送る→受け取った信号から脳が「ハイこれは赤ね!」と識別して色を塗る→結果、リンゴが赤く見える。
これが「色」です。
光の波長を脳が識別して色をぬって見せてくれてるのが色です。
ただそこに色があるのではありません。
色は、脳の働きにより目の前に現れるのです。
なので、
幼児が多くの色を見分けるというのは、脳がそれだけいろいろな刺激をうけて、幼児の『色を識別できる感覚が育った』ということです。
0才〜幼児期の脳の発育に、
よい刺激はかかせません。
特に、インプットゴールデン期の3歳以下は多彩な体験をさせてあげる事をおすすめします。
なぜ『3歳までが大事、6歳までに人生決まる』と言われるの?右脳と左脳
そして幼児は、
何もしなくても自分からカラフルなおもちゃに手をだして刺激を求めにいく事があります。
それだけ脳に刺激が必要な時期ということでしょうか、大人から見たら毒々しい色もありますが、意外にナチュラルな木の積み木よりドキツイ色のおもちゃを好んだりします。
子供が大好きなボールプールもママは目がチカチカしますね…(^_^;)
また、脳が色を識別する途中にホルモン分泌が行われます。
色によって違う刺激、
分泌されるホルモンも異なるので、
見る色によっては感情や体調に影響がでるのです。
この色の生理反応は、
大人にも影響がありますが、
とりわけ感情むき出しの幼児期は色からの影響がもっと大きい、と考えられます。
【黒い絵】子どもが黒ばかり使う場合は心の病気?
黒を使うのは良くないの?
と思われますが、そんな事はありません。
2歳ごろまでの幼児は、赤や黒などはっきりした色を好む傾向があるため、小さい子が黒のクレヨンばかり使うことはよくあることです。
画用紙を黒で塗りつぶしていると
「まさか精神的ストレスが…」と、心配になりますが、
赤や黒は、
赤ちゃんでもよく見える=わかりやすい=選びやすい、といった理由なので
特に心配することはありません。
年齢に個人差はありますが、
成長とともに自然と別の色も使うようになります。
また、
ママが黒い服ばかり着ている、バイキンマンが好き、車好きで自宅の車が黒、など自分の好きなものがたまたま黒いので、黒が好きという場合もあります。
もし気になるようでしたら
さりげなく色彩環境を整えてあげましょう。
ただし「こっちの色を使ってよ!」と強制するのはよくありません。
子供の服の色はどう影響する?
哲学者のルドルフ・シュタイナーがこんな言葉を残しています。
「落ち着かない多動的な子どもには、赤を塗らせてごらんなさい」
引用元:「子ども・絵・色」シュタイナー教育の中から / としくらえみ(著)
赤で紙を塗りたくったら、かえって興奮してよけい落ち着かなくなるように思いますよね。ところが、赤を塗っているうちに、心の中には赤の補色の緑が現れて、心がおちついてくるというのです。
よくあるテストで、赤をしばらく見てから白い壁を見ると、赤の補色(反対の色)の緑(青緑)が見えるというのがあります。
やってみると実際に見えますが、
赤を見つめた後は緑っぽいしみのようなものがチラつきますね。
これは「補色残像現象」というもので、ある色をしばらく見たあと何もないところ(白)を見ると、その補色(反対の色)が残像としてボワンと浮かぶのです。
「赤」を使うことで心に「緑(青緑)」を。
「緑(青緑)」を使うことで心に「赤」を。
子どもが「今日はこの色の服がいい!」という時は、無意識に心の状態を整えようとしているのかもしれません。
もし、子どもの身の回りの色を大人が全て決めてしまっている場合は、「好きな色を自分で選ばせる」という事もさせてあげてください。
騒がしい子には、赤やオレンジを。
おとなしい子には青や緑を。という具合に、
シュタイナー教育流に色を与えてみるのもGOODです。
幼児にどうやって色を教える?効果的な色の教え方
赤ちゃんや幼児に色を教える、
効果的な方法は、色板やトーナルカラーカードを使って遊ぶことです。
もし可能なら、
にじみ絵のような絵の具遊びも積極的にさせてあげましょう。
色板は、モンテッソーリ教育でよく使われるこちらの知育玩具▼
トーナルカラーカードは、
普通の色のついたカードのなのですが、いわゆる原色の赤や黄のカードではなく、真ん中あたりの中間色の配色(トーナルカラー)の色を使ったカードのことを指します。
画材屋さんなどで「トーナルカラー」「トーナル配色カード」と探すと、だいたい100~300色くらいのセットになって売っています。
色見本、配色カード、折り紙など
いろいろあり、例えば赤系の色だけでも何十色もあります。
これらを1枚1枚カードにはっていったものが『トーナルカラーカード』としてよく使われます。
100色折り紙などでも自作できます
オススメ素材など作り方はこちら▼
《色彩感覚を鍛える》子供&幼児のトーナルカラーカードの作り方
日本の伝統色あたりは、
色も名前も美しく、
こういった色を季節に感じれる感覚が育てばステキですね。
▶︎日本の伝統色一覧
色の教え方・トーナルカラーカードの使い方
トーナルカラーカードは、
一枚ずつ色を赤ちゃんに見せながら、
「色の名前」をママが言葉で言いながら見せていきます。
カードを見せる時、
『色』と『色の名前』は分けてください。
カードの表に色、裏に色の名前、が使いやすいです。
一枚一枚カードを見せて
「これは赤」「これは緑」という具合に教えていきます。
他にも、
フラッシュカードのように素早く見せて脳刺激をする方法もありますが、親子でが楽しめる方法でOKです。
トーナルカラーカードや色板以外にも、
葉っぱや果物など実物のものを使うのもGOODです。
公園やお買い物の時「オレンジの葉っぱ」「赤いリンゴ」など赤ちゃんが見ている色を言葉で色の名前を言って教えてあげてください。
色を見ながらの声がけ、
そして見せた色を日常で使うことで、色の刺激は知識となり定着しアウトプットされます。
色の教え方2・自然の色に触れて遊ぶ
そして何より理想的なのは、
自然の色に触れて遊ぶことです。
秋の紅葉の山、冬の雪景色、春の新緑に花々、夏の万緑、
各季節に自然の多彩な色の中で遊ばせてあげるのが最高です。
日本の伝統色やトーナルカラーの中には「わかば色」「りんどう色」など自然の色をそのまま色の名前にしたものも多くあり、これらを自然の中で探してみてください。
「あの葉っぱは”もえぎ色”だよ」とか「”あかね色”の実がなってるね」など、子供が遊んでいる時にさりげなく色の名前を言葉で教え、多くの色をどんどん心に入れていってあげましょう。
遊んでいる時に心にはいった色は、その色を知った時の思い出、温度、香り、触感など総合的に良い刺激となります。
その他、色の教え方・色遊びはこちら↓
赤ちゃんへの知育、まずは『色』から【幼児へ色の教え方と色遊び】
色の教え方3・色彩絵本で色の読み聞かせ
トーナルカラーカードを本にしたような色彩絵本もあります。
オススメはこちらの2冊、
開くと、1ページ一面に『色』と『色のことば』があります。
言葉の部分を引用します、
あお
引用元:いろがみのうた/とだこうしろう(著)
あおはそらのいろ
そらを うつした うみのいろ
さわやかな かぜのいろ
シンプルで素敵な絵本なので、
ぜひ読み聞かせの一冊に加えてみてください。
幼児の色彩環境を整える
先ほど色によるホルモン分泌の話に触れましたが、3歳以降、あまりにごちゃごちゃした配色のインテリアや色も物も散らかった環境にずっといさせると、脳への刺激伝達が激しく「色がうるさい・・・刺激がチカチカして落ち着かない」と寝つきが悪くなったり、ストレスがたまる子もいます。
お片づけはきちんとする、
お昼寝をする寝室は落ち着いた色にするなどして、色彩環境を整えてあげてください。
また逆に家中をモノトーン一色のインテリアに、無色の木のおもちゃで統一するのもオススメしません。
カラフルなおもちゃが苦手な家庭なら、
せめて絵本はカラフルなものを選んで読み聞かせするなど工夫をしましょう。
心の状態は常に変化して、
子どもの脳も心も成長していきますが、
大切なのは、子どもが色を感じ、色を楽しむ、という経験です。
ぜひ幼児期に、
多くの色に触れ、たくさん遊ばせてあげてください(*^^*)